フィット首位奪還記念記事-フィットハイブリッドvs.プリウス- [車]

私の車は母親から譲ってもらった初代ホンダフィットです。新車登録から今年で丸7年。マイナーなトラブルが出始めたり、ちょっとした不満もあったりしますが、運転しやすいし、車内もコンパクトカーの中ではかなり広いので気に入ってますよ。そのフィットですが、どうやら先月の販売台数で首位に立ったらしいです。





フィットハイブリッドが追加されたこと、ハイブリッドカーの中では最安値であることが追い風になったと思うけど、一番の要因はフィットのユーティリティ性能をそのままにハイブリッドカーにしたことだと思う。フィットが売れているわけは使い勝手の良さと運転のしやすさ、車内の広さのバランスがいいことによるものだろうから、そこをスポイルしてしまっては何の意味もない。ただハイブリッドカーにするだけでは犠牲になる部分も大きいと、開発ストーリーで読みましたしね。そのバランスの良さを維持しつつハイブリッド化するために、改善の繰り返しだったとも書いてあったし…

では、それまで首位だったプリウスとフィットハイブリッドを比べてみよう。まずプリウスが勝っている点。そもそもフィットハイブリッドとは車格が違う。フィットハイブリッドがトヨタでいうヴィッツクラスであるのに対して、プリウスはホンダでいうシビッククラスである。そのぶんボディも大柄で、車内もフィットハイブリッドやヴィッツとは比べものにならない広さがあります。
燃費面でいうと、プリウスのハイブリッドシステムはモーターメインのため、ガソリン消費量を抑えられる。だから走らせ方次第で初代インサイト並みの実燃費も出せなくはない。フィットハイブリッドはあくまでエンジンメインのハイブリッドカー。走らせ方次第ですが、日常使用ではプリウスの方が有利と言えましょう。

ですが、これらが裏目に出る面もあります。ボディが大柄であるということは、運転しやすいという点ではかなり不利になる要素です。実際に現行モデルのプリウスに試乗しましたが、そのボディの大きさ故、すれ違いや旋回でかなり神経を使いましたからね。
そしてハイブリッドシステムの違いも大きい。プリウスの場合、1800ccのエンジンに2つのモーターを組み合わせてモーターメインで走らせるシステムのため、フィットハイブリッドやインサイトより車重が重い。つまりどういうことかというと、エンジン走行時にはそれだけの重さを動かすためにパワーが必要になるわけで、そのぶん燃費を悪化させる要素となり得ます。モーターアシストの分を差し引いても、ボディの重さとエンジンの重さから考えればアンバランスです。

そこで、ここからフィットハイブリッドのよさが見えてくるわけです。ホンダのハイブリッドシステム=IMAは普通のガソリンエンジンに小型のモーターを1つ組み合わせただけの至ってシンプルな構造。つまり、コンパクトカーにも簡単に搭載できるし、プリウスのハイブリッドシステムよりも軽い。その点では高速走行など、エンジンメインで走行するシチュエーションでは車重による燃費への影響が軽微です。システムそのものもエンジンメインであるため、ガソリン車から乗り換えても同じ感覚で運転できますし。
そしてボディサイズが5ナンバー車である故、取り回しにも苦労しません。ピラーの角度が低いおかげで全方位の視界が広いですしね。これは初代、2代目に共通する特徴だと思います。なにより、旋回時の死角の少なさと後方視界がプリウスに勝ってる。プリウスはそのデザイン故に後方視界が最悪(まあこの点はインサイトも同じだが…)。バックでかなり神経を使う。あとAピラーが太くて特に右折時の死角が非常に気になります。

で、実際に試乗してみての感想(メインブログより引用のうえ、加筆)。まず、プリウスはブレーキのききもしっかりしていますし、足回りも堅めの設定でだいぶよくなっています。ただ、それらもあくまで「先代と比べれば」。実際に運転してみると、けっこう気になる点がありました。
その1つが、先代以下のインパネの質感。とにかく安っぽい。フィットハイブリッドも確かに安っぽいけど、それ以上にいかにもプラスチックです的な質感が強く、気に入りません。

そして走らせてから気になった点。まず長所とも感じたブレーキ。ブレーキシステム本体はいいとして、問題はブレーキ制動時に感じる違和感です。トヨタのハイブリッドカーのブレーキは回生ブレーキを多用することから、ちょっとした踏み込みで緩やかに制動させることが難しく、普通のガソリン車から乗り換えるとかなり違和感を感じます。ガソリン車の感覚で踏めば制動力が足りないし、足りないなと思ってちょっと深く踏み込めば回生ブレーキから急に通常のブレーキに切り替わって前につんのめりますし。まあ、慣れればそんなに気にならないものですが、逆に慣れるまでが怖い。実際、急ブレーキで回避しましたがシステムの違いに戸惑い、追突しそうになりましたし…

2つめは「発進時のもたつき」。これも低速時にモーターのみで走行するシステムの関係ですが、合流などで瞬間的に速度を上げたい場合には、エンジンに切り替わるまでの1~2秒で本当にいらつきます。具体的にいえば、とにかく回転数の割にスピードが上がらない。エンジンが作動している状況下でベタ踏みしても、瞬間的な加速感はフィットどころかオートマチックのスバルサンバー(異動前の職場にあった営業車)以下でした。3速オートマチックの軽自動車にすら劣る加速感っていったい何なのよ…新型ラクティスに試乗したときも、同じ理由でエンジンにかなり不満を感じたし、トヨタのエンジンって気持ちいい感覚とはほど遠いから好きになれないんですよ。

で、もっとも気になるのが乗り心地。確かに堅くなって、乗り心地は先代よりも格段にいい。だけど、相変わらずシートのクッションが柔らかく、ホンダよりソフトな設定の足回りであるため、ふわふわした感覚は残ってます。正直、自分が乗っているフィットもソフトな設定の足回りですけど、それ以上に安定感がない。ホンダのかなり堅い足回りに慣れていることを差し引いても、長く乗っていると車酔いしそうな気持ち悪い感覚でした。まあ室内空間は広いので、足回りさえもっとしっかりしていれば疲れにくいんだけどねえ。

さて、ここからがフィットハイブリッドの感想。まず、前述の通りガソリン車と同じ感覚で運転できるシステムと、ボディサイズの小ささ故プリウス以上に運転しやすいです。車内もコンパクトカーとは思えないほどの広さですし、ハイブリッドシステムが入ってるのに初代から継承されているユーティリティ性能すらまったく損なわれていません。

インパネの質感は確かに値段相応感ではあります。ただし、これも前述の通りプリウスほどではないです。メーターも自発光式で見やすいし、プリウスのようにセンターメーターじゃないから無用な視線移動も少ないです。ただし、IMA(=ホンダハイブリッドシステムの名称)の動作状況を示すインジケーターはスペースの関係上小さくなっていて、運転しながらでは少し見づらかったです。確かにブレーキの感覚やエンジン音で作動しているかどうかはわかるけど、動作状況はメーターで見るしかないので、できるならインサイトと同じくらいの大きさにしてほしかったと思います。

走行性能は、モーターが入るぶん自分のフィットより発進が重たい感じがします。しかし、車重が軽いため、いらつくほどのものでもありませんし、ハイブリッドカーの中では軽快だと思います。加速感もプリウスやインサイトでの踏み込みよりも少ない踏み込みで、なめらかに加速していく感じが気持ちよかったですしね。
あと、走行中の室内はかなり静か。今までに乗ったハイブリッドカーの中で、車内が一番静かだったのはトヨタのSAIですが、一定速度で走行しているときの静粛性は限りなくSAIに近いです。ちなみにプリウスはエンジン音こそ静かですが、タイヤのロードノイズがかなり入り込んできて耳障りです。ほかのところの音が静かだから余計に気になるのか、下回りの防音がいまいちなせいなのか、どっちだろう?まあロードノイズもエンジン音も気にならないSAIの車内から考えると、後者だと思いますが…

直進安定性については車高が高いぶんプリウスの方が勝っていますが、ハンドルが重めの設定なので大きく振られることはないですし、不安にも感じません。足回りもガソリン仕様車より少し堅めのセッティングで、ショックの処理が自然だと感じます。それに、カーブでのロール感はプリウスよりはるかに少ないですしね。プリウスは車高低いのに横に振られすぎ…あれじゃ車酔いするよ。


まあ、キャラが全然違うから、比較のしようがないとは言えます。私がアンチトヨタ党でなおかつホンダ党だから、書くことがホンダに偏りますし。まあ、ちゃんとトヨタの長所もホンダの短所も認めていますが…
でも1つ言えるのは、車を運転する楽しさはホンダのハイブリッドの方が抜きん出ているということですね。母のインサイトもフィットハイブリッドも思い通りに走らせやすく、ファミリーカーながら楽しさを感じさせてくれますし。今乗ってるフィットの買い換え時期には、たぶんフィットハイブリッドを選んでいることでしょう。あれだけいい車なんですから、今の車と同じように大事にしたいと思えますもんね。「ハイブリッドカーは、エコで終わるな」というポリシーが少し走っただけでも伝わってくる。そこがホンダのいいところだと思います。

さてと、外は曇天ですが、家にいるのももったいないし、どこかにドライブにでも行こうかな…と。ではまた~!
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